「現実的」で、視野が狭くなりがちな仕事の世界から自分を解放する時間・空間を求めたのが、絵を始めたきっかけです。 現在は、山中先生のご指導を受け、静物の鉛筆デッサンを描いています。 私にとって静物画の魅力は、モチーフをじっくりと観察できるところにあります。
何の変哲も ないモチーフも、「描く」という意識を持って眺めると、様々な個性が浮かんできます。
そこには、モチーフが積み重ねてきた時間から生まれた神秘的な美しさが隠されています。
そして、重なり合った鉛筆の色の美しさ。七色の絵の具にも劣りません。
具体的な目標もなく始めた絵ですが、先生にご指導いただく中で、少しずつ「作品」を創ることを意識するようになりました。それに伴って、世界の見え方も変わってきました。道を歩いていても、日差しの強さ、葉の形、舗装された道の色など眼に映る様々なものに自然と意識が向かいます。「描いたらどのようになるだろう。」絵を描くことは、確実に、私の生活の中に溶け込んできているようです。
宮川 満さん
〈プロフィール〉
東京生まれ 趣味:読書、映画鑑賞、音楽鑑賞等
学生時代には、バード・ウォッチングをしていました